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今からでも始めたほうがいい? 初心者のための資産運用

2022/01/01

「老後2000万円問題」がクローズアップされたことで、最近では若い世代を中心に新たに投資を始める人が増えています。ただ、いざ投資を始めてみようにも、難解な専門用語が飛び交い、二の足を踏んでいるという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、お金の専門家である菱沼菜々子さんに、初心者が資産運用を始める時に知っておきたいことについてお聞きしました。

菱沼 菜々子

お金と保険の先生

菱沼 菜々子

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資産運用をするうえで大切なこととは?

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資産運用に取り組むうえで大切なのは、「どんな目的で、どれくらいの期間の運用を行うのか」を考え、「資産運用でどれだけの資金を得たいのか」という目標を設定することです。

資産運用の手段には、さまざまな種類があります。例えば、会社員の方であれば、所得税などの優遇を受けながら資産を運用できる「企業型確定拠出年金(DC)」、「個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)」、さらには「小額投資非課税制度(NISA/ニーサ)」などがあります。一方、個人事業主の方であれば、税制優遇のメリットを受けながら引退資金を積み立てられる「小規模企業共済」などもあります。また、NISAのなかには、より少ない手数料で少額から長期的に資産運用ができる「つみたてNISA」がありますし、保険と資産運用をセットにした「変額保険」なども選択肢の一つとなりそうです。

どんな方法を選ぶべきかは、資産運用に取り組む人の「目的」や「目標金額」によって決まります。例えば、「3年後に車を購入したい」「結婚して5年後に家を建てたい」「6年後には子供の大学資金が必要になる」など、人生の節目となるライフイベントには、まとまった金額のお金が必要になることが多いです。また、夢の実現に向けて資金を準備したいという人もいるかもしれません。これらの目標に向けて取り組むのが資産運用というわけです。

資産運用のやり方と費用について

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資産運用は、手元にまとまった資産がある方と、そうでない方で、取るべき方法が異なってきます。

資産を増やす方法には、「投機」と「投資」の2種類があります。「投機」は、まとまった金額をすべて何かに預け、大きく儲けようとする方法です。資金の預け先によってリターンの金額が大きく変動し、資金が増えていくスピードも早かったり遅かったりします。いつ、どのタイミングで資金を投じるのかがとても重要で、ギャンブル的な要素が強い方法です。

もう一つの方法が「投資」です。これは、毎月コツコツとお金を積み立てていく方法で、長く継続していくことが一番のポイントになります。iDeCoやつみたてNISA、変額保険などがこれにあたります。そのほかにも、投資の一つとして不動産や金などの現物資産を購入している人もいますし、最近では暗号資産といったものも登場しています。

費用については、投機であれば最低でも数万円程度は必要になるでしょう。一方で、積み立て投資であれば、100円からでも気軽に利用することができます。

資産運用のメリットとデメリットについて

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これから投資を始めるという方に必ずお伝えしているのが、資産運用にはメリットとデメリットがあるということです。利回りに応じたリターンが期待できるのがメリットですが、預貯金の利息などとは違い、想定通りに金額が増えないことも十分考えられます。投資先次第では自分が支払った金額よりも減ってしまう、いわゆる「元本割れ」のリスクもあるので注意が必要です。ただ、過去を振り返ってみると、長期的にはかなり高い確率でお金を増やすことができますので、最近では「資産運用をしないこと自体がリスクだ」という考え方をする人もいます。

資産運用に取り組むうえでは、まず自分で勉強し、どんな方法があるのかを理解することが大切です。ただ、「どうしたらいいか分からない」という人も多いでしょう。とりあえず始めてみたものの、思い通りにいかず、結果的に途中で辞めてしまったという人も少なくありません。

積み立て投資のメリットを得るためには、長期で運用することが大前提となります。早期で辞めてしまうのは、長期で運用するメリットを十分に得ることができず、もったいない結果になりがちです。どうしたらいいのか分からない人は、第三者的な立場でアドバイスをしてもらえるFPなどに相談してみましょう。新しい何かを勉強することは労力がいることですが、大切な家族を守るためにも、しっかりと向き合うことが重要です。

男性はもちろん、女性が資産運用で気を付けることとは?

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最近では、投資に対して意欲が高い女性が増えている印象がありますが、働く女性が資産運用に取り組む場合は、くれぐれも無理のない金額で始めるようにしましょう。私自身、家庭があり、子育てもしてますので、まずは家計の見直しから始めるようにしています。保険の見直しなどに取り組みながら、出ていくお金を整理したうえで、そこで浮いた分のお金を投資に回すようにするのがおすすめです。

投資は無理をすれば長続きしません。積み立て投資は、長く続けることが最大のポイントです。途中で辞めてしまうことがないように、必要な生活費を過度に切り詰めて投資に回すのではなく、まずは家計の無駄をなくしたうえで、余裕が出た分を投資するという発想が大切です。また、最近では、YouTubeやSNSで投資に関する情報を発信している人がいますが、個人的な見解が交ざっているものも多く、すべての人に当てはまるかといえば決してそうでありません。正確な情報を発信する専門家にアドバイスを求めることも大事だと思います。

人生100年時代と言われるようになり、退職後のセカンドライフはどんどんと長くなっています。長生きリスクに対応するためにも、できるだけ若いうちから資産運用について考えておくようにしましょう。

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