特集
2017/11/06
早いもので今年も2ヶ月を切りました。そろそろ大掃除のことを考え始めたという方も多いのではないでしょうか。何かとバタバタして忙しい年末は、お掃除のためのまとまった時間が作りにくいもの。そこで今回は、おかたづけ・おそうじマスターのプロに、大掃除を効率良く進める時のコツや注意すべきポイントなどを教えてもらいました
中日教えてナビ
編集部
大掃除は、年末にバタバタしないためにも、12月だけでなく早めに少しずつ進めていくのがお勧めです。私はいつも「10~11月くらいから始めるように」とアドバイスしています。
例えば、キッチンのお掃除と、お風呂のお掃除があった場合、秋にはキッチンの掃除から手を付けます。換気扇の内部は油汚れがひどく、しばらく湯に浸けて洗いたいところですが、冬では湯温がすぐに下がってしまうから。油汚れは、気温が高いうちに落とした方がいいのです。このように、冬場には落としにくい汚れがある場所から先に始め、12月には玄関やリビングを仕上げるという流れで進めていくとスムーズに大掃除を進められます。
また、誰がやるのかを決めることも大事です。高いところや、体力が必要となる部分は男性に任せるなど、家族で役割分担するようにしましょう。お子さんが担当するのは、低いところや、小さい手が入る狭いところ。お子さんの低い目線で見ることで、大人では見落としがちな汚れに気付くこともあります。お子さんに手伝ってもらう時には、ぜひ子どもでも使いやすい道具を用意してあげましょう。
大掃除では、普段のお掃除ではなかなか手が回らない壁紙や照明器具などの高いところ、そして、部屋の隅などのほこりを払うところから始めてもらうのがいいです。ちなみに照明は、汚れを落とすことで明るさがアップし、電気代の節約にもつながります。
手の届きにくい場所に使いたいのが、静電気でほこりが取れ、高さと角度が調整できるタイプの市販のモップです。例えば、エアコンや棚の上などは、意外に汚れているところが多いですから、大掃除ではこうした部分をしっかりキレイにしてもらいたいです。
お掃除の手順は、高いところから低いところ、内側から外側という順序で進めていくのが基本です。ここでよく陥りがちなのが、ほこりを払ってすぐに掃除機を掛けてしまうこと。実は、ほこりが宙を舞って床に落ちるまでには30分ほどかかります。そのため、一旦ほこりを払った後、別の掃除をしながら30分おき、その後、掃除機を掛けるようにすると効率良く掃除を進めることができます。
お掃除をする上で失敗しがちな場所の一つが「窓」です。「どうしても拭き跡が残ってしまう」といったご相談を受けることも多いですが、これはそもそも、窓掃除の手順が間違っていることに原因があります。
よくある失敗が、いきなり濡れた雑巾などで拭き始めてしまうこと。せっかく乾いている汚れをわざわざ濡らし、さらには、拭きながら伸ばしてしまうことになります。
まずは乾いている汚れを払い落としてください。ドライシートなどを使ってもいいでしょう。サッシも同じで、最初に砂ぼこりなどを落とすことが大事です。そして、固く絞った雑巾で拭いた後、最後はマイクロファイバーで仕上げるとキレイになります。
窓の場合は、「外側から内側へ」という順序を守って下さい。外側の汚れは払ってから拭く。そして内側は、キッチンの油や水アカなどが付着していることが多いので、落ちないところだけ洗剤を使うようにします。ただ、洗剤を使った場合は、きちんと水拭き・カラ拭きをするようにしましょう。洗剤の拭き残しがあると、窓ガラスが白く曇ってしまうことがあります。また、材質によってはサッシなどを痛めてしまうこともあるので注意が必要です。
車を掃除する時には、どうしても外観ばかりに目がいきがちですが、内窓やハンドルなど、車内も汚れていることが多いので要チェックです。手で触るところを中心に、固く絞った雑巾で拭き掃除するようにします。この時、雑巾を半分だけ水に濡らして折りたたみ、乾いた部分と合わせて絞ると、ちょうどいい半乾きの雑巾になります。
ちなみに車内が臭いなと感じた時、芳香剤や消臭剤を使う人も多いと思います。ただ、これでは、匂いの原因である汚れが取れているわけではないので、根本的な解決にはなりません。きちんと汚れを取り、しっかりと風を通すことが基本です。
車だけでなく、家を清潔に保つためにも換気はとても重要です。最近ではこまめに換気をすれば、住宅の寿命を伸ばすことにも繋がると言われています。特に最近の住宅は、昔に比べて気密性が高く、意外にカビが生えやすいことから、こまめな換気が以前にも増して大切になってきているのです。
見落としがちなのが、収納スペースのカビです。一旦カビが生えてしまい、その匂いが衣類などに付着すると、落とすのは簡単ではありません。押し入れなどもこまめに換気することに努め、布団などは乾燥させて仕舞うように心掛けましょう。