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住宅ローンの妥当な毎月返済額は?フリーターでもOK? お金の専門家が教える<失敗しない住宅資金計画>

2017/12/25

2019年10月には消費税が10%に増税される予定です。そのため、今年から来年にかけて、「少しでも税金が安いうちに」と住宅の購入を検討されている方も多いのではないでしょうか。ただ、「一生に一度」とも言われる大きな買い物だけに、資金計画を間違えてしまうと、その後の生活が大変なことになってしまうかもしれません。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの大森英則さんに、「住宅ローンの借り入れはどれくらいが妥当か」、「変動金利と固定金利ではどちらがいいか」など、住宅資金で失敗しないためのポイントについてお聞きしました。

大森 英則

生命保険・損害保険のスペシャリスト

大森 英則

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毎月の住宅ローンの返済額の目安は、世帯収入の25~30%。

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住宅ローンの借り入れをする時、一体いくらであれば無理なく返済できるのかが気になる方は多いと思います。では、毎月のローンの返済額で考えた時、世帯収入の何%くらいに収めるのが妥当なのでしょうか。
一般的に、住宅ローンを貸す金融機関が目安とするのは、世帯収入のおよそ25%。収入が多い方でも30%を基準にすることが多いです。なかには節約しているからもっと返済できると考える方もいるかもしれませんが、教育費・耐久消費財などの出費を考えると、これくらいが妥当なラインになるはず。これを基準に住宅ローンの借入総額を決めるようにしましょう。
また、仮に40歳くらいで新たに住宅ローンを組もうとする場合、定年を迎えるまでに20~25年しかありませんので注意が必要。定年退職を迎えてからの返済は老後の生活を圧迫しかねませんから、ローンを組む時期が遅い場合には、その分の頭金を用意するのが賢明です。

住宅ローンが組めるのは、3年以上継続的に働いているかどうかが基準。

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一般的に、住宅ローンが組めるかどうかの基準は、3年以上継続的に働いているかどうか。同じ業種でも、3年未満で転職している場合はNGになる銀行もあります。但し、転職によって年収が増えていることが証明できれば、審査に通る銀行もあります。
例えば、フリーランスで働いている方などであっても、安定的・継続的な収入が見込める方であれば、基本的に誰でも住宅ローンを組むことは可能です。典型的な職業は、医師。
ただ、銀行によって「どこを見るのか」は異なります。例えば、借りる人の収入を重視する銀行もあれば、建てる建物の資産価値に重きを置く銀行もあります。そのため、収入面では不安があるものの、土地に十分な資産価値があると判断されれば、借りられるといったケースもあるのです。また、借り入れ先を決定する際には、複数の金融機関の条件を見比べた上で、一番条件がいい所を探すのが良いでしょう。
また、借金があると住宅ローンが組めないと聞いたことがある方も多いと思いますが、全ての借金がダメなわけではなく、その内容によります。
銀行以外でお金を借りていたり、生活費の為に借りているのは「悪い借金」。また支払い滞納があったりする場合等は信用情報に載ってしまい、借り入れができなくなります。車のローンなどは「良い借金」ですが、住宅ローンの返済比率がギリギリの場合は、車のローンや携帯電話がダメだと判断されるケースも。

固定金利と変動金利、どちらがいいのかはケース・バイ・ケース。

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住宅ローンを借りる際に迷うのが、金利を「変動」にするのか、それとも「固定」にするのか。これには、決まった正解はなく、「その人の年収状況」、「お子様の年齢」、「いくら借り入れするのか」などを総合的に見て判断することになります。私自身、ご相談があった場合には、収入計画を立てたうえでどちらが良いのかをご提案しています。ちなみに、最初に「固定」で借りたものを「変動」に変えるなど、生活の状況の変化に応じて切り替えることも可能です。
とにかく大事なのは、住宅ローンを借りる方の収入・家族計画を元にライフプランを組み、無理のない計画を立てること。住宅ローンの返済額がどうしても収入に見合わない場合は、自分たちだけで無理をせず、親御さんの助けを借りるのも選択肢の一つでしょう。

結婚してすぐの住宅購入は早計かも。もし離婚となれば借金は折半に。

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結婚と同時に住宅購入をお考えになる方もいらっしゃると思いますが、私自身は結婚と同時でした。ただ生活観や価値観がわからない中、住宅を購入することはリスクを生みます。もちろん、パートナーと生涯にわたり末永く暮らしていくのがベストですが、残念ながらすべてのご夫婦がうまくいくわけではありません。現在は、結婚したカップルの3分の1が離婚する時代です。住宅を購入してから離婚となった場合には、残念な結果になってしまいます。結婚してからの負債は、離婚すると折半です。ご夫婦で生活リズムが合うのか、よく確認してから購入を決断した方が賢明かもしれません。

だからといって、結婚後、ずっと賃貸物件に住み続けるのももったいない気がします。毎月の家賃は戻ってくるお金ではありませんから、将来、家を購入すると決めているのであれば、早めに手に入れてしまうのが良いかもしれません。ただし、あまりに年齢が若いと、その分年収が少ないでしょうから、住宅ローンが借りられないケースも考えられます。また団体信用生命保険への加入が義務である金融機関が多いため健康であることが条件となります。こうした事情を考慮しながら、資金計画を考え、ライフプランを作成することをお勧めします。

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