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意外と知らない!?ドライバーが押さえておきたい基本を伝授!簡単に実践できるクルマのメンテナンス

2018/10/29

普段から当たり前のように乗っていても、意外に知らないのが「車のメンテナンス」の常識。あなたはオイルやバッテリーの正しい交換時期、ちゃんと把握していますか? 車を運転し始めたばかりの初心者の中には、「実はよく分からない・・・」という方も結構いるのではないでしょうか。冬の季節は、バッテリー上がりや路面凍結によるスリップなど、車のトラブルが発生しやすい時期でもあります。そこで今回は、日進モータース商会の西田武史さんに、初心者でも簡単にチェックできる車のメンテナンスのポイントをお聞きしました。

川北 武史

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川北 武史

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オイル交換は5000kmが目安。あまり乗らない場合でも1年に1回は交換しよう。

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エンジンオイルの種類を選ぶ前に、まずはエンジンがガソリンなのか、ディーゼルなのかを確認するようにしましょう。最近の車は低燃費の車が多いため、粘度の低いオイルがよく使われています。オイル交換をする際は、ご自身の車にあった粘度のオイルを選ぶことがポイントになります。

オイル交換の時期については、一般的に5000kmごとの交換が推奨されています。ただ、「あまり距離を走っていないから、長い間交換しなくても大丈夫」と考えるのは間違い。走っていなくてもオイルは酸化して劣化していくので、1年に最低1回は交換するようにしましょう。

クルマの寿命を伸ばすためにも、エンジンオイルの交換はとても大切です。オイルの役目はエンジン内部の潤滑とエンジンの油圧制御に欠かせないものなので、きちんと交換するようにしましょう。また、オイルフィルターについても1万kmに1回は取り替えるようにして下さい。

バッテリーは1カ月乗らないと上がっていることも。毎日乗り続けるのがベスト。

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バッテリーは使う・使わないに関係なく放電していきます。例えば、1カ月間乗らなかった場合、バッテリーが上がっている可能性もありますので要注意。バッテリーを長持ちさせるためには、基本的に毎日乗り続けるのが一番なのです。

最近ではアイドリングストップ機能を備えたクルマが増えてきましたが、こうしたクルマはどうしてもバッテリーを酷使することになります。エンジンが停止、再始動するたびに放電、そして充電というサイクルを何度も繰り返すことになり、その分バッテリーの劣化を早めることになります。

一昔前までは限られた種類しかなかったバッテリーですが、今では充電制御用やアイドリングストップ用のバッテリーをはじめ、さまざまな種類のものが出てきています。あまりに種類が多いため、自分のクルマに最適なバッテリーを選ぶのはかなり難しいと思います。専門業者などのアドバイスを聞きながら決めるのが良いでしょう。

タイヤはまず空気圧をチェックしよう。1年ごとにローテーションし、5年で交換がおすすめ。

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タイヤのコンディションを確認する時、まずチェックしたいのが空気圧です。ガソリンスタンドで給油するとき、一緒に見てもらうようにしましょう。最低でも半年に1回はチェックしたいところです。

空気が少ないまま乗っていると、タイヤの摩耗が早くなり、寿命も短くなってしまいます。ゴムの側面がひび割れを起こしたり、走行中に破裂してしまう危険性も高まります。

また、タイヤは徐々に溝がなくなるだけでなく、ゴム自体が固くなってくる点にも注意が必要です。交換は5年に一回が目安で、タイヤにあるスリップサインが出ているようであれば、すぐに交換を考えるべきです。タイヤの装着位置を交換するようにして下さい。多くのクルマが前輪駆動なので、1年ごとに前後を入れ替え、タイヤ交換の時に4本を一度に交換するようにしましょう。また、最近のクルマはスペアタイヤを積んでいないことも多いです。万が一のパンクや事故に備えて、スペアタイヤが積んであるかどうかも事前に確認しましょう。

そのほか、どうしても自分では気付きにくいのが、ヘッドランプやブレーキランプが切れていること。特にブレーキランプの場合、一人ではなかなか確認できません。そんな時は、壁際までバックで近づけ、ブレーキを踏んで光を反射させれば、自分で確認することができます。

冬場はバッテリー上がりに注意を! 雪が降らない場所でもスタッドレスは装着すべき。

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冬に起きやすいトラブルが、バッテリー上がりです。寒くなると電圧が落ち込むため、どうしても冬場に多くなります。セルモーターの回りが重たい、反応が悪いと感じるようになったら、早めにバッテリーを交換するのがお勧めです。
もしバッテリーが上がってエンジンがかからなくなったら、最寄のディーラーや修理工場で対応してもらいましょう。また遠方地で起きてしまったらロードサービスを利用しましょう。自動車保険などに付帯していることが多いですから、事前に電話番号を確認しておくと、トラブル時にはスムーズに対応できると思います。
当たり前ですが、スリップ事故も多くなります。あまり雪が積もらないエリアでも、朝晩の冷え込みで路面が凍ることがありますから、念の為にスタッドレスタイヤをはいておく方がいいと思います。4輪駆動のクルマでもスタッドレスタイヤを装着しておくべきです。スタッドレスタイヤを装着しておらず、道路などで立ち往生やスリップ事故を起こした場合は、罰金が科されることもありますので注意しましょう。
そして、後回しになりがちなのが、スタッドレスタイヤのはき替えです。冬が終わってもずっと装着したままでいると、燃費が悪くなったり、騒音が大きくなったりするだけでなく、柔らかい材質のゴムが硬化することで溝が減り、摩耗も激しくなります。本格的な春が到来したら、早いうちにノーマルタイヤに戻すようにしましょう。

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