2023/08/31 00:00
※バリアフリー住宅の実例「生活の基本を整える家 T様邸」前編からの続き
「庭に木を植えたい」という奥様の要望で、屋外スペースには緑の樹木と草花の、心安らぐガーデンがつくられています。そこには広いデッキが備え付けられており、T様も気軽に出て、気分転換に外の空気を吸うことができます。また、デッキには布団干しも設置されているので、布団や洗濯物を干す際に便利です。
そして、車いすを使用するT様がこだわったのがトイレの使いやすさと出入りしやすい玄関です。トイレは2つ設けられており、寝室内にはT様専用のトイレがあります。便座の前にはT様が使いやすいようカスタマイズした、ブーメラン型の手すりを設置。安全性と快適性を兼ね備えたデザインです。また、毎日使用するトイレと洗面室、浴室は一直線にレイアウトされており、車いすでの移動もスムーズです。家事や介助などで忙しい奥様のことも考えて水回りを集約し、家事時短に繋がる動線にも配慮しました。奥様がキッチンにいるときも、寝室や洗面室などにいるT様をさりげなくチェックできるレイアウトなのです。
玄関は広めにつくられており、車いすや歩行器が置けるスペースが確保されています。ボタン一つで開く扉を設置するなど、出入りのしやすさを重視して設計されているのがポイント。玄関の外には、電動の車いす昇降機があるので、一人で外に出て駐車場と行き来することが可能です。新しい家に住み始めたT様は外出しやすくなり、市内のスポーツセンターまでスポーツ吹き矢に通うようになったそうです。奥様も一時中断していたフラダンスを習い始める時間ができたとのこと。T様のご家族に合った家に住むことで、家族それぞれにとって快適な暮らしのリズムが生まれています。
生活が充実するバリアフリー住宅
障がいは一人ひとり異なるため、住む人が暮らしやすい家をつくることが大切です。バリアフリー住宅を建てられたT様も「私の状態に合わせた設計だからこそ住みやすい」と語られています。障がい者に合った家なら、日常生活もスムーズに過ごせるようになりストレスも軽減されるでしょう。生活に余裕ができれば、新しいことに挑戦する楽しみもできるかもしれません。