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阿部 一雄

車いす建築士によるバリアフリー提案!

阿部 一雄 あべ かずお

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事例・コラム

2023/12/15 00:00

夢を追う障がい者ライダーを支えるSSP(前編)

近年のオートバイ業界では、SSP(Side Stand Project)という活動が徐々に注目されつつあります。このプロジェクトはボランティアスタッフが中心となり、事故や病気などで体に障がいを持つライダー達に、オートバイに乗る喜びを再び味わってもらおうという取り組みです。一般社団法人SSPの代表を務めるのは、元ロードレースライダーの青木治親さん。SSPが始まるきっかけとなったのは、同じくロードレースライダーだった兄の拓磨さんがテスト中の事故で下半身不随になってしまったことでした。

SSPが始まったきっかけ

拓磨さんをもう1度オートバイに乗せたいという想いから、「Takuma Rides Again」という企画をスタート。下半身不随の方でも走行できるように改造されたCBR1000RRがニュースで取り上げられたことで、多くの障がい者から問い合わせがあり、一般社団法人SSPの活動が始まりました。普段のSSPでは月に1回程度のペースでイベントを開催し、一人ずつ補助輪付きのオートバイに跨り練習をしています。何度も練習を行いオートバイの操縦に慣れてくると、最終的にサーキットを走れるようになるのです。


パラモトライダーとしてサーキットを走る

2023年に鈴鹿サーキットで開催されたSSPのイベントに参加しました。パラモトライダーとは、SSPでの障がい者ライダーの呼び名です。パラモトライダーは自分でマシンをホールドできないので、ブーツをステップに、腰をベルトでマシンに固定しているのが特徴。数人のスタッフに身体を持ち上げてもらい、オートバイに乗降します。先導するライダーと通話しながら走るため、問題が発生したらすぐにスタッフへ連絡することが可能です。

通常と乗り方は異なりますが、パラモトライダーが走っているところは健常者と何ら変わりはありません。最初は上手くバランスが取れずまっすぐ走ることも難しかったのですが、何度も練習を重ね、操作に慣れたタイミングでコースを走ることができました。鈴鹿サーキットでの走行は自分の足が動かないことを忘れてしまうほど、自然にコースを走れるという最高の体験でした。
(後編へつづく)

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