2024/11/29 09:51
後編は少し建築業界のお話に踏み込んでみます
土地の価格や不動産市場の状況も、家を建てるタイミングを考える上で重要です。
人気のエリアでは価格が上昇傾向にあり、早めに購入しておく方が得策と言えます。
一方で過疎化が進んでいる地域では価格は下がる傾向にあり、土地費用を抑えた分、建物に予算を充てられるメリットもあります。ただ「価格が下がる=需要が少ない」ということで将来的に売却などを考えた場合、価値はさらに下がっていると予測できます。安いエリアの土地を安易に選ぶことはおすすめできません。
人気のエリアや条件が良い土地は、情報が出たその日のうちに売れてしまうこともあります。 土地はタイミングが命!いち早くスタートダッシュが切れるよう準備をしておくことが大切です。
業界事情も家づくりのタイミングに大きく関係します。
“建築業者の仕事の空き具合”や“建築材料費”の動向も重要な要素です。
なんとしても目の前の受注を取りたい!
このような“空腹の業者”は、値引きやサービスも引き出しやすく、建築費を抑えたり早く着工できるというメリットもあります。反面どのような会社なのか、しっかりと見極める必要があります。
適正価格がわかりづらい、比較検討しづらいなどの不安を払拭することはできないので思い切りも必要ですが、人生で一番大きな買い物である以上、契約の印鑑を押す前に、今一度「自分はなぜこの家が欲しいのか?」「このメーカー(工務店)に何を求めているのか」などを考えてみることも大切です。
建築材料の価格は半年に一回程度、何かしら値上がりをしています。その要因はさまざまですが、一度値上がった材料は下がることはありません。今が最安値!とも言えます。
人件費も日に日に上昇しています。材料費も人件費も今後上がり続けることを考えると、今が建て時という言葉は間違いではありません。
材料費や人件費の値上がり、金利の上昇リスクを考えると今すぐ建築することが正解と言えるかもしれません。しかし、大切なのは「焦って決めないこと」です。
「資金計画がしっかりと整理されているか」
「家族の同意が得られているか」
「家づくりの具体的な要望やイメージができているか」
知識や情報を十分に収集し、信頼できる建築業者や設計士と連携できる体制を整えることが大切です。