後田　文子 うしろだ　ふみこ

平屋のデザイン性を高めるために、どのような外壁にしたいのかを考えてみましょう。外壁は、住人が外から帰ってきたとき、来客が家を訪問するときに、まず目に入る部分です。外壁がどうなっているのかで、家に対する印象が大きく変わります。外壁の特徴を決定づけるものは、素材や形状です。素材や形状は、どのような平屋にしたいのかを最初に決めたほうが考えやすくなります。平屋のデザインでは、シンプルで上品な見た目の箱型の平屋もあれば、ナチュラルな木の温もりを感じさせる平屋もありますし、南欧風や和モダンというのも人気です。

箱型の平屋にするのであれば、白や黒などの統一感のある色を採用し、素材はスタイリッシュな金属サイディングを用いる方法もあります。ナチュラルな木の温もりを感じさせる平屋の場合は、木目をデザインとして取り入れることができる羽目板など最適です。南欧風ならば太陽をイメージする明るい色のレンガを、和モダンにするなら表面を黒く焼き炭化させた焼杉板にしておけば魅力的な外観となります。

外壁の他にも、屋根、窓やドア、テラスなどが外観にとって重要な要素です。屋根であれば、平面にするのか、それとも一方向だけに勾配のある片流れ屋根や二方向に勾配がある切妻屋根などが選択となります。これは外壁に合わせて考えれば良いでしょう。箱型を想定して外壁を金属サイディングにしているならば、そのイメージ通りに平面の屋根にして問題はありません。和モダンにしたい場合は、瓦を美しく見せるために、外に向かって勾配が見える屋根の形状にしたいところです。

窓やドアについては、採光や風通しも考慮した上で、数や形状を考えましょう。邪魔になるようであれば、あえて窓やドアを少なくするのも選択肢の一つです。テラスは、設置すれば洗濯物を干したりバーベキューを楽しんだりできます。テラスがあることで、ゆとりのある外観を演出できるのでスペースがあるならば設置しておきましょう。


おしゃれで機能的な平屋をつくりあげる

デザイン性の高い平屋にすれば、周囲の人からの評判が良くなりますし、日々の暮らしに華やかさも生まれます。外壁、屋根、窓やドア、テラスなど外観を構成する要素をよく吟味して、おしゃれで機能的な平屋を建ててみてはいかがでしょうか。