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近藤 憲史

豊田市の矯正専門の歯科医院です

近藤 憲史 こんどう けんじ

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事例・コラム

2017/10/20 13:01

日本顎変形症学会に出席しました。

先日東京で日本顎変形症学会がありました。

その中で
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙医学生物学研究室室長、
大島 博先生の特別講演「JAXA宇宙医学と安全危機管理」を興味深く拝聴させて頂きました。

大島先生は専門は整形外科でしたが、20年程前に宇宙開発事業団(現JAXA)に転籍されました
活動としてはスペースシャトル飛行前後の医学データ取得、また、若田、野口宇宙飛行士の長期宇宙滞在後のリハビリテーションにも立ち会われたそうです。


宇宙飛行士が滞在するのは国際宇宙ステーション(ISS)ですが、大きさは全体としてはサッカー場くらいで、ジャンボシェットの2倍ほどの空間に6人が生活します

無重力状態での6か月程の長期滞在ですので、生体内では地球とは異なる変化が起こります。

その変化として、まず、骨の量が減り、いわゆる骨粗鬆症の状態になります
そのスピードは加齢の10倍のはやさで、宇宙にいると半年で9%の骨が減るため、薬を使用し、予防をするそうです。


2つ目は筋肉の問題です。
無重力状態では筋肉が委縮し、宇宙での1日の筋肉の委縮は、寝たきり状態の2日分に相当します。
滞在後半になり、作業ができなくなると困るので、日によってメニューや強度を変えながらトレーニングを行い、筋肉を維持するようにしているそうです。
宇宙ステーション内にはトレーニング器材も揃えてあります。


3つ目は体内リズムの問題ですが、私たちは朝、太陽の光を浴びることにより、体内リズムを調整しています。
宇宙では睡眠も不十分になり、体内リズムの調整が難しいと思われていましたが、地球上より時間通りの規則正しい生活をし、光の調節もされているので、宇宙飛行中の方が体内リズムは保たれていたそうです

他にも、ストレスを持たないように、いつでもどこへでもかけられる電話もあるそうです。


宇宙から帰還した飛行士の生体内のデータを収集することで、次の飛行に生かして、対策することができるため、
「宇宙医学は究極の予防医学だ」と大島先生は仰っていました。

滅多に聞くことができない貴重な分野の話が聞けてたいへん有意義でした。

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