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岡部 茂

マンション管理組合運営問題のプロ

岡部 茂 おかべ しげる

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事例・コラム

2021/09/24 00:00

修繕積立金はマンション維持に不可欠なもの

国交省の調査では、一戸当たりのマンションの修繕積立金は平成30年度で月額平均11,243円となっています。完成年次別では築年数により平均積立金額が異なり、平成27年以降完成は6,654円、昭和44年以前完成は26,356円となっています。築4~9年のマンションは9,244円で、築9~14年のマンションは11,227円と築年数が上がるにつれ金額が上がります。修繕積立金はマンションを修繕するためのもので、大規模な修繕となれば数百万から数千万円の費用がかかります。一度にそれを払うのは負担が大きいので、毎月少しずつ住民(区分所有者)から徴収して貯めるものです。

マンションの修繕積立金は、居住年数を経るごとに値上がりする傾向があります。新築時の分譲マンションなどは、販売しやすいように修繕積立金の額が低く設定されたりします。建物が経年劣化した時点で必要な修繕費用が算出され、積立金額が改定されるケースが少なくありません。特に築年数が40年を超えると、共用部の経年劣化が広く見られるようになります。そうなれば修繕費が足りなくなり、積立金の値上げにつながります。修繕積立金の上昇には、修繕費の相場価格が上がっているのも原因の一つです。修繕工事を行う建築業界では、人件費の高騰が続いています。資材価格も上昇しており、工事費用が想定以上に必要になります。

平成30年度の国交省の調査によれば、マンション居住世帯の半数が60歳以上となっています。6割以上の区分所有者が永住を希望しており、その割合は今後も増加すると予想されます。快適なマンション生活を送り続けるには、維持コストとして毎月修繕積立金を貯える必要があります。維持管理費や修繕積立金が適切に貯えられなければ、安心できる未来につながらないと言えます。

将来に備えた適切な積み立てをする

マンションの修繕積立金は、居住年数と共に上昇する傾向があり、安すぎると修繕費をまかなえなくなる恐れがあります。安心できるマンション生活を送るには将来に備えた適切な積み立てをする必要があります。