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杉田 直樹

ヴァイオリン売買のコンサルタント

杉田 直樹 すぎた なおき

株式会社ヴィルトゥオーゾ

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事例・コラム

2017/12/05 10:52

ヴァイオリンの街、クレモナ(イタリア)を定例訪問してきました

ヴァイオリン発祥の地、クレモナは、現在でもヴァイオリン作りが盛んで、アマーティ、ストラディヴァリ、グァルネリといった16世紀~18世紀の歴史的製作家らから続く伝統を脈々と受け継いでいます。その数で往時を凌ぐと言われる製作家の工房には、街のいたるところで出会うことができます。ちょっと観光で行かれる方にも入りやすい工房があったり、中には気さくに迎えてくれるマエストロたちもいます。私がこの地を最初に踏んだのは、今から26年前。現在、トップメーカーと言われる名だたる製作家たちが、ちょうど芽を出す若かりし頃だったと言えるかもしれません。その頃から親交のある製作家たちとは、本当に夢のような光栄なお付き合いをさせていただいています。世界有数の素晴らしいヴァイオリン製作家たちと、ビジネスを超えて、一種の友人関係が築けているなんて、なんと素晴らしいことではないでしょうか。そんな感謝の気持ちを忘れることなく、私は、自らが独立してヴァイオリンディーリングの会社を立ち上げてからは、ほぼ毎年、年に2~3回の定例訪問に努めています。直接会ってコミュニケーションを取ること、楽器について意見交換をすること、時に一緒に食事をしたり、お酒を飲んだりして、お互いの信頼関係が築かれていきます。製作家が一年に作ることができる台数は限られます。全て手作業で作られるクレモナの楽器は、一人の製作家が切磋琢磨し、そのアイデアと技量、魂までも注ぎ込むたいへん貴重なものです。ひとり年間に6~8挺のヴァイオリン製作というのが平均的と言われています。その貴重な一挺が私のもとへ託されるには、いかに日頃から楽器に関する知識と良識を理解してもらっているかにかかっています。製作する材料を事前に選定させてもらったり、モデルに関して意見を詰めたりと、様々な努力をしております。これらが私の手から、ユーザーであるお客様に直接紹介できることは、たいへん素晴らしいことです。芸術品とも言える楽器を通して、製作家とユーザーとを結ぶこの仕事に喜びを感じるとともに、誇りを持って日々の業務をさせていただいております。また、新たな才能ある若手製作家の発掘や紹介も、私たちの重要なつとめであり、常に情報公開をしております。お客様が楽器の素晴らしさを知り、音色に満足の笑顔を向けていただくことがさらなる私の励みとなっております。いつでもお気軽にご相談ください。