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水谷 秀和

産業カウンセラー・傾聴アドバイザー

水谷 秀和 みずたに ひでかず

一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 中部支部

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事例・コラム

2023/05/15 00:00

自らが組織を変革するためには

10年ほど前から、複雑で曖昧な課題が錯綜する予測不能な時代、つまりVUCA(ブーカ)の時代が来ているとよく言われるようになりました。新型コロナウイルス感染症が国内だけでなく世界各国で拡大しているという巨大な波が到来していたこともあり、私達を取り巻く環境が一変しました。先行き不透明なこの状態に誰もが不安を感じているなか、経営者や雇用者は事業の存続するために雇用維持や人材確保などの様々な対処に迫られています。

新たな対応により取り組む一方で、コロナ渦以前からあった多くの課題にも取り組んでいます。グローバル化や情報技術革新や働き方改革など経営者や雇用者が取り組まなければならない問題は山ほどありますが、コロナ渦でそれらの問題がより切迫してしまいました。この激動の時代を乗り切り社会に適応し続けていくためには、職場制度規定導入などのハード面を整備するだけでは良い成果はだせません。
リ ーダーシップやモチべーシヨンの向上・社員同士の信頼関係の構築など組織文化・風土の改善をしっかりと行ってこそ、より大きな成果を発揮することができます。

経営者や従業員などの組織内にいる当事者が自ら変革者となり、組織開発を行うためにはどのようにしたらよいのでしょうか。組織開発にはデータの収集・分析・調整・行動計画・実践・評価などの診断型と組織員同士の対話による現状把握・解釈・構成などによる対話型によって行う方法があります。エドガー・シャインは、提唱する「プロセスコンサルテーション」は、組織内の問題を一番知っている当事者が規則と現実の矛盾について焦点を当てて問題解決に取り組む方法です。基本は当事者のみで問題解決に取り組みますが、場合によっては専門家の支援を受けることも選択肢のひとつです。

組織を自ら変革するための方法


コロナ渦の到来により、経営者や雇用者の目の前には事業を存続するための様々な問題が山積みとなっています。経営者自らが組織を変革するためには、組織を一番知っている者が自ら組織の問題点を洗い出し、社内規則と現実の矛盾を洗い出して解決に導いて行く方法が効果的です。当事者がその前提(土台)として、雇用者との信頼関係を高めていく上で「傾聴の態度、技法」は大いに寄与するものとなります。