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水谷 秀和

産業カウンセラー・傾聴アドバイザー

水谷 秀和 みずたに ひでかず

一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 中部支部

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事例・コラム

2023/10/20 00:00

ファシリテーション

活性化・合意形成引き出す支援
働き方改革やコロナ禍の影響から、会議運営やプロジェクト推進におけるリーダーの悩みは近年複雑化してきています。「時間外規制で指示・伝達だけの短時間会議になってしまう」「チーム内の発言が少なく、柔軟なアイデアが出ない」といった様々な問題に悩まれていることと思います。
そこで今回紹介するのが「ファシリテーション」という手法です。これは、チーム活性化、アイデア創出、問題解決への合意形成、社員の成長などの課題に対し、集団の相互作用を活かし成果が上がる活動を支援する目的で使用されます。特に現在は、一度方向づけた計画を強力に推進するリーダーより、メンバーに問いかけて知恵と意欲を引き出すファシリテーター型のリーダーが求められていると言えます。
積極的な発言で知恵を出し合い、組織として最適な結論を早く導き、立場の違いを超えて合意し、納得の上で意欲を高めて動くことが「風通しの良い職場」と言えます。このためには短時間で効果的に会議を進めていくことが必要で、全体を見渡し・個々の意見や状況を把握し・組み合わせ・合理的また、心情的に全員が納得するアイデアをまとめるファシリテーションのスキルが重要となります。
ファシリテーターは、中立的な立場でグループ内の安心感を釀成し、相互作用を通じてメンバーに気づかせ考えさせる役目を担います。具体的には、(1)安全な雰囲気づくり、(2)傾聴の態度・技法などによる相互理解の促進、(3)要発言促進、脱線防止、公平参加による話題整理、(4)信頼関係の促進・調整、(5)態度・心構え・言動の模範となりメンバーに伝播させていきます。短時間の会議でも、意見をわかりやすくまとめて共有する。似た意見・関連した課題を結びつけ、対立した意見を明確にする。そして問題解決・合意形成に向けて問題点を整理するという三つを意識して会議を構造化します。

ファシリテーションできるリーダーの態度
限られた時間・資源を活用し、効果的にまとめ、全員が参加し発言することを促進し、納得する答えを導き出すスキルが「ファシリテーション」です。その役割を理解しポイントを1つ1つ活用すると、今までの会議やプロジェクト運営が良い方向に向かって行くでしょう。特に傾聴の態度安全の雰囲気づくり(心理的安全性の確保)は、リーダーとして身に着けておくべきものと考えています。