倉田　あかね くらた　あかね

五行説という思想をご存知でしょうか？

五行説とは、自然界におけるあらゆる現象（季節、方角、色、植物、身体など）は「木」・「火」・「土」・「金」・「水」という５つの要素（五行）に分類されるという考え方です。またそれぞれの要素は、お互いに生み出し合い、制約し合う関係にあるとされます。

この五行をわかりやすく表にしたものが五行色体表というツールで、東洋医学の理論を理解する上でとても大切なものです。

今回はこの五行色体表から、「春」に基づいた話をします。

春という季節は、五行では「木」に分類されます。同じ「木」に分類されているものを見ていくと、「風」「目」「涙」「筋」「怒」「青」「酸」などのキーワードが並びます。

春の始まりに吹く強い風を春一番といったり、黄砂や花粉などのニュースを見てもわかる通り、春には「風」がよく吹きます。花粉症などで「目」がかゆくなり、「涙」が出る人も少なくありません。また、この時期には「筋」肉がつりやすかったり、イライラして「怒」りっぽくなったりもします。「木」の要素をもっているので、上へのぼりやすい性質があり、のぼせや上半身の症状が起きたりもします。

そんな春の時期を健やかに乗り切るためには、「青」菜などの旬の食材がよいとされます。また「酸」味のものを取り入れるのもオススメ。のぼりがちな性質を抑制してくれますよ！