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インターネット回線選びと引っ越し時の手続きで注意すべきこと

2025/01/31

リモートワーク、オンライン授業、ゲーム、スマ-トフォン(以下「スマホ」)など自宅でのインターネット環境が重要な今、どんなインターネット回線を選んだらいいのでしょうか?契約前に知っておくべき基礎知識や引っ越し時の手続きで注意すべきことをネット回線アドバイザーの川上城三郎さんにお聞きしました。

川上 城三郎

ネット回線アドバイザー

川上 城三郎

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インターネット回線にはどんな種類のものがあるのでしょうか?

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インターネット回線には主に光回線・ホームルーター・モバイルルーターの3つの種類があります
・光回線:もっとも利用者の多いインターネット回線です。利用するためには、回線の引き込み工事が必要です。
・ホームルーター:家の中に置いてコンセントにさして使います
・モバイルルーター:「ポケットWiFi」とも言われ持ち運びができるものです
※ (注:ポケットWiFiはソフトバンクの登録商標です)
ホームルーターとモバイルルーターは光回線のような工事がいらないので手軽に始めることができます。
なお、各地域のケーブルTVでもインターネット回線の契約ができます。
仕組みとしては光回線とほとんど同じです。
ただし、あくまでも「テレビ」とセットで契約する場合がほとんどですので、今回のお話からは除外させていただきます。

インターネット回線は何を基準に選べばいいのでしょうか?

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最近では利用目的から選ばれる方が多いようです。
今はスマホで何でもできますが、オンラインゲームを楽しみたい、動画やライブをテレビで家族と見たい、リモートワークが多いなどスマホでは賄えない容量や速度が必要という方はインターネット回線を契約しています。
価格が安く手軽なモバイルルーターは一人暮らしなどのライトユーザーに適しており、外で使えるのもメリットです。
ホームルーターは、モバイルルーターでは速度がやや不安だけど、光回線だと工事が面倒という方が選ぶことが多いです。
家族みんなで使いたい、夜間でも快適に使いたいという方は光回線が適しています。光回線は価格が高いイメージですが今はマンションならかなり安いものもあります。また工事が無料になるサービスも多く、初期費用を抑えることも出来ます。
工事など最初の手間がかかっても安定しているほうがいいという方に光回線は選ばれています。

インターネット回線選びで注意しなければいけないことは?

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今の時代、まずは通信速度を重視して考えてほしいです。
モバイル回線を利用するサービス(ホームルーター・モバイルルーター)は環境により電波が安定しないことがあり、昼はいいけれど夜は遅い、家の中の場所によってスピードに差が出るなどの現象が起きやすいです。
実際に、光回線と比べると5倍~10倍ほどの速度差があります。

光回線は直接ケーブルを引いてくるので時間や場所に関係なく安定しているんですね。
工事が面倒なのでホームルーターにしたが、速度が遅くてイライラする、なんてことがよくあります。
速度にやや不安があるものの、手軽に始められる方がいいという人はホームルーターやモバイルルーターを選ぶといいでしょう。

引っ越しの時インターネットの手続きで注意すべきことは?

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ホームルーターやモバイルルーターの場合は今使っているものを持っていくだけなので面倒なことがないです。
ただし、引っ越し先の環境(通信エリア)もしっかり確認しましょう。

光回線は今使っているものが引っ越し先のサービスエリアであるかどうかの確認が必要です。
光回線の中には地域限定のサービスもあるので、引っ越し先では使えないということもあります。
新居に移転する場合、今住んでいるところで光回線を撤去してからの設置となるため、新居でインターネット(Wi-Fi)が使えない期間が数日発生する可能性があります。
また移転の場合、引っ越しの工事費が必要となる場合があります。
もし、こだわりがなければ、引っ越しを機に別の会社に乗り換えれば、工事費が無料になったり、キャッシュバックなどの特典があったりするので、経済的に有利に働くことも考えられます。
また、インターネットが使えない期間が短縮される可能性が高いという利点もあります。


インターネット回線選びや引っ越しには時間と費用が掛かるものです。
分からないことは専門家の意見を参考に、余裕をもって準備をするといいでしょう。

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