バイオリンの消音器の効果 (バイオリンの専門家 ヴィルトゥオーゾ 杉田直樹)
バイオリンを弾く時に音を小さくする用途は二つです。一つは演奏上において、弱音と音色の変化を求められ、楽譜上に指示されているなどで使用するケース。もう一つはご質問にあった、夜に音を小さくして練習するためのものとなります。前者は弱音ミュートを使用します。演奏中に素早く取ったり外したりできるものが一般的です。後者は消音ミュートという重いものが主流で、駒を覆って共鳴をなくしてしまうことで音を小さくします。金属製や硬化ゴムでできています。消音と言っても完全に消えるわけではなく、大きな音を出そう頑張ってもおおよそ人間が話す声くらいのレベルまで小さくなるイメージです。夜、一般的なご家庭で生活するレベルにまで小さな音になりますので、バイオリンの練習をしても周囲に迷惑はあまりかからないでしょう。前者の弱音ミュートは軽量のゴムや木製が多く、完全に駒の振動を阻害するほどではないため、夜の練習には向きません。
補足ですが、消音ミュートが音が小さくなりすぎて逆に臨場感を掴みにくいということで、楽器の内部からイヤホン式のゴムチューブで音を拾おうという工夫をされている動画がありましたので参考にされてください。録音状態で判然としないかもしれませんが、いかに消音ミュートが音を小さくする効果があるかはイメージできるかと思います。ご興味あれば消音ミュートと一緒にこちらもトライしてみても良いかもしれません。商品化しているものでもありませんし、営利目的ではないようですが、アイデアや着眼点は良いものだと思いました。
https://youtube.com/@user-td3es5pq8t
バイオリンの専門家 ヴィルトゥオーゾ 杉田直樹
2023/05/18 09:45
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