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事例・コラム

2021/06/01 09:00

コロナの後遺症を考える~心筋炎について~

コロナに罹患し回復したものの、後遺症に苦しむ人は少なくありません。後遺症の症状は人によって様々で、倦怠感や味覚障害、脱毛、睡眠障害などが比較的多く見受けられますが、心臓機能や肺機能にまで障害が残るケースも報告され始めてきています。中でも世界中で相次いでいるのが心筋炎で、かぜの様な症状から急速に症状が悪化し、ICUで人工心肺装置を装着しての治療が必要になるほど重症化するのが、この病気の怖いところです。

そもそも心筋炎は、コロナと関係なく発生します。寒気や発熱、頭痛、筋肉痛といったかぜの様な症状に、嘔吐や下痢など消化器症状が現れます。この後次第に回復すれば普通の風邪となります。しかし、心筋炎は数時間から数日後に心不全の兆候や胸の痛み、脈拍異常が見られるようになります。これらの症状が出た後でも血液検査にてウイルスの検出をするのは困難で、心電図や超音波、MRIなど様々な検査をして、他の病気の可能性が無いと確定した上でようやく心筋炎と診断されます。最近では若い俳優さんがかかり、注目を集めた病気でもあります

初期症状がほとんど風邪と同じであるため、最初から心筋炎を疑う医師はほとんどいません。つまり病院を受診しても風邪と診断され、自宅に帰った後に急に悪化し、突然死する可能性もあるのです。コロナの患者が増えるほど、心筋炎など合併症を引き起こす人の数も増えると予想されますが、コロナの治療費と違い、後遺症は自費での治療になる可能性もあるため要注意です。

実は、心疾患に対応する保険のうち、多くの会社が急性心疾患のみを保障の対象としています。体の調子が悪くなると、まずは自分が健康な状態に戻れるのかが一番心配です。その時に治療費の心配まで重なると気も休まりません。加入している保険は役立つのか、もしもの場合に備えてきちんと見直しておく必要があるでしょう。