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吉田 篤

NISA・資産運用のアドバイス

吉田 篤 よしだ あつし

シグマ株式会社 金融商品仲介業者  東海財務局長(金仲)第152号

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事例・コラム

2024/07/23 10:20

資産運用はだれでも成功できる!?(2)

投資・資産運用は難しいもの?

皆さんが思うように、投資がなぜ「難しい」イメージになってしまうのでしょうか。これは、近年注目されている行動経済学によって解決できるかもしれません。人は、頭ではわかっているものの、ついつい感情的な判断をしてしまいがちです。

行動経済学で読み解く投資家心理

突然ですがここで質問です。あなたなら、次のどちらを選びますか?
質問1
A 確実に9万円もらえる。
B コインを投げて表がでたら20万円もらえるが、裏が出たら何ももらえない。

続いて、質問2
C 確実に9万円を没収される。
D コインを投げて裏が出たら20万円を没収されるが、表が出たら何も没収されない。

これは、有名なプロスペクト理論の例です。質問1では、多くの人がAを選択するそうです。Aの方が確実性が高いのでメリットがあるように感じますね。ただ、期待値を計算するとBの方が高いのです。(この事例の場合、Aは100%の確率で9万円がもらえるので、期待値は9万円です。Bは50%の確率で20万円がもらえるので、期待値は10万円です。)

また、質問2では、Dを選ぶ人が多くなります。期待値を計算すると、Dのほうが損をする確率が高いことがわかります。
(C:期待値: -9万円 D:期待値: -10万円)しかし、現実はDが選ばれることが多くなるのです。

人間は「利得の獲得」よりも、「損失の回避」を強く思考する傾向にあるようです。そして、利得よりも損失の方を2.25倍程度重く受け止めるとも言われています。

これを資産運用に当てはめると、「確率的には長期的にうまくいくことが多くても(前述)、一時的な損失に耐えられなくなる」理由が見えてきます。頭ではわかっていてもとにかく損をしたくない気持ちが、合理的でない判断をしてしまうのです。前述の330本の投資信託も時期によってはマイナスになることがあります。直近では2018年から2019年の1年間はその9割程度がマイナスですし、リーマンショック時にはほとんど例外なく価格は半分くらいまで値下がりしていました。
(3)へつづく