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日本人の5人に1人は睡眠に悩みを持っている?専門家(睡眠健康指導士)が教える睡眠の質を高める方法とは?

2021/04/01

日々の健康作りで是非見直してほしいのが「睡眠」です。ただ、日本人は他国に比べて睡眠時間が短いことが指摘されており、最近ではスマートフォンなどの普及により、睡眠の質の低下を懸念する声も挙がっています。そこで今回は、日本睡眠教育機構が認定する「上級 睡眠健康指導士」の丹羽てる美さんに、睡眠の質を上げる方法について詳しくお聞きしました。

丹羽 てる美

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丹羽 てる美

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そもそも睡眠はどうして重要なのか?

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睡眠が大切である理由は、「睡眠」がしっかりと体を休め、修復する役割を果たしているからです。体の成長・修復に力を発揮する成長ホルモンは、入眠後3時間くらいまでに集中して分泌されます。

なかでも重要なのが、疲労した脳を休めるという点です。脳は“睡眠でなければ休息・回復することは出来ません。”
脳は大量にエネルギーを消費する非常に繊細な器官です。脳を働かせていれば、老廃物、つまりゴミが発生します。ゴミが溜まってくると認知症の原因にもなります。

また睡眠は記憶の定着という役目も担っています。
徹夜をするよりもきちんと睡眠をとったほうが翌日のテストの結果が良いことも十分考えられます。

質のよい睡眠をとるためポイントとは?

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よい眠りにつく仕組みは、朝からはじまります。

人間の体内時計は、約25時間のサイクルになっています。1日が24時間ですから、それよりも少し長いのです。このズレをリセットする役目を果たすのが、朝の太陽の光です。また朝の太陽の光は、体を刺激して目覚めさせてくれる大切な存在です。

そしてもう1つ、朝ごはんをしっかり食べることがポイントです。朝ごはんでおすすめは、納豆や卵、牛乳などに含まれる必須アミノ酸であるトリプトファンが含まれた食品です。トリプトファンは体内で日中は精神を安定させるセロトニンというホルモンに変換された後、(太陽の光を浴びてから)約14時間~16時間後に、眠気を引き起すホルモン、メラトニンとなり、夜眠りの準備を促します。

しかし、睡眠ホルモンのメラトニンは、ブルーライトや蛍光灯などの白い光を見ると出にくいことが分かっています。現代はスマートフォンを寝る寸前まで操作している方も多いため、脳が興奮した状態のままとなったり、光でメラトニンの分泌が抑制されたりと寝つきを悪くする原因となっています。

ただ、この睡眠の仕組みが理解されていないため、多くの人が「朝ご飯を食べない」「寝る前にパソコンやスマートフォンを見る」といった睡眠に悪影響が出る行動をしがちです。生活習慣を見直すところから始めてみませんか?

良い睡眠がとれていないことによる悪影響とは?

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厚生労働省の調査によれば、日本人の5人に1人が睡眠に不安を抱えており、65歳以上になるとその割合は3人に1人と増えていきます。

若い人は、体力があるため、睡眠の質が悪くても悩みを感じていないことが多いようです。本人が気づかないまま睡眠負債を抱え、また質の良い睡眠が取れていないと、昼間に強い眠気を感じることがあります。そのため仕事のパフォーマンスが落ちる、不注意でミスが起きやすくなることが懸念されます。

また肥満や高血圧、うつ病などの精神疾患、認知症なども睡眠不足が深く関わっていると言われています。

睡眠健康指導士が教える、睡眠の質を上げるポイントとは?

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睡眠の質を高めるためには、朝ご飯をきちんと食べること。そして、朝の太陽の光をしっかり浴びることです。寝室は、顔に光が当たるようにカーテンを少し開けておくのがおすすめです。

また、日中はたくさん体を動かすようにしましょう。そして、就寝する30分前には、スマートフォンから目を離します。テレビやパソコンも1~2時間前にはやめましょう。夜にカフェイン入りのドリンクを飲むのはお勧めしません。カフェインは入眠を妨げたり、利尿作用により夜中に目を覚ますことがあります。そのため質の良い睡眠が取り辛くなります。

質の良い睡眠が取れると、朝の時間帯、頭が冴えているという実感を持つことができます。夜9時ぐらいになると脳は十分に働いておらず、眠気をこらえながら仕事をするより、朝早く起きてやった方がはかどる可能性が高くなります。

しかし、「全部やらなければ」と思ってしまうと長続きしません。出来ることからやってみてはいかがでしょうか?

私の講座ではみなさんの睡眠をセルフチェックして頂いたり、生活習慣を一緒に見直したりしていきます。良い睡眠で心も体も元気な生活を送りましょう!

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