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阿部 一雄

車いす建築士によるバリアフリー提案!

阿部 一雄 あべ かずお

阿部建設株式会社

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事例・コラム

2022/05/02 00:00

【実例】子供との家庭を築くバリアフリー新築/T様邸

脊髄損傷という大けがを負ったT様から、お父様が営む事務所の横に、バリアフリー住宅を建てたいというご相談をいただきました。その当時は、T様夫妻にはお子さんはいませんでしたが、子供室も設けたいというご相談もいただいていたのです。そこで、「お互いが心のゆとりを持てる暮らし」、「夫婦で話し合い時間が作りやすい間取り」の2点を指針にして、検討を進めました。

T様邸を建築するにあたり、複数個所にバリアフリーを設けました。各箇所の設計内容は、以下の通りです。
#玄関
玄関すぐ脇には、雨に濡れずに乗り降り可能な駐車スペースを設けました。ポーチは、T様専用と家族用に分かれた設計にして、ホームエレべ一タ一を設置しました。

#キッチン
キッチンにはダイニングテーブルとして使用可能なカウンターを設置しました。対面式キッチンにして、車いす使用者でも無理なく動ける導線を確保しています。

#1階の水まわり
トイレは車いすに乗ったままでの使用できるように、1坪のスペースを確保しました。浴室には、移乘台や手すり、障害のあるT様も使えるよう浴槽横に水栓使いして設置しています。

#2階の廊下
ベランダに容易に出られないT様に配慮し、2階の廊下幅を1.8mの広さにして、室内物干しやフリースペースを設けました。

#T様の部屋
T様の部屋は、L字型の引込戸を設けて、隣接するLDKと一体化した設計にしました。室内には、介護用品がスッキリ収まるサイズの収納スペースも設けています。

#2階子供部屋およびフリースペース
2階には、お子さんが生まれた時に使う部屋を設計しました。引き戸で空間を仕切る設計にしています。引き戸を開けておけば、広い空間のフリースペースとしても活用可能です。





T様邸の設計についてのまとめ


T様邸の設計では、「バリアフリー」と「子供部屋」が重要なテーマでした。2階に子供部屋を設けましたが、その2年後にはT様夫婦の間には無事に子供が誕生したのです。現在は、3人家族としての生活をスタートさせているとのことです。家つくりを通してT様夫婦の夢を叶えるお手伝いができ、私も大きなやりがいや喜びを感じることができました。