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阿部 一雄

車いす建築士によるバリアフリー提案!

阿部 一雄 あべ かずお

阿部建設株式会社

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事例・コラム

2023/06/15 00:00

バリアフリー住宅の実例「みんなの快適を考えた家 Y様邸」

ケアされる人、ケアする人が快適に暮らせる家づくり


けがにより車いす生活となったY様。当時、ご自宅をリフォームしたばかりだったため、そこでの生活を検討しましたが、それには様々な問題があることに気が付きました。車いすで生活するようになると、玄関前の段差を上ることもベッドに移ることも容易なことではありません。昇降機やリフトを設置すれば、そういった問題を解決できますが、手間がかかることや補強工事が必要になることなど新たな問題も生じます。あらゆることを総合的に検討した結果、Y様は元のご自宅に手を加えるのではなく、新しい土地に車いす生活を前提とした家を建てることにしました。

Y様が新しい家を建てるときに望んだことは、「会社に通えること」「家族の負担を減らすこと」の2点です。日々のリハビリで自分の体の状態がどうなっていくのか葛藤もありながら、ケアする人の負担を減らしたいというご家族への想いがそこから読み取れます。それに加えて、家事・育児・仕事と忙しい奥様の希望である「時短」も、家づくりに取り入れられました。

様々な想いのこもった家は、動線が一直線となるような部屋の配置にすることで、介助がしやすくなりました。また、リフトやAIを使ったスマート家電など便利な設備も数多く導入されたことで、快適な車椅子生活を送ることができます。他にも、お互いが気兼ねなく過ごせるように、家族がくつろぐスペースとY様の居室を分けるという工夫もされています。空間が区切られることで、Y様がヘルパーさんの介助を受けるときにも家族は心置きなく洗面所や浴室を使えます。一方で、体調を左右する「温度」にも配慮しました。OMXという太陽熱などの自然エネルギーを生かした全館空調システムを導入することで、一年中快適な室温を保ちます。

車いすでも快適に暮らせる家は家族の絆を深めてくれる

車いす生活になったY様の家は、スムーズな動線計画や便利な設備の導入など、様々な工夫が施されました。そうした工夫により、Y様をケアするご家族の負担は減り、Y様にとっても家族にとって快適な住空間をつくり出しています。家族みんなにとって居心地の良い空間で、ご家族の物語は続いていきます。