2023/11/15 00:00
ストレスのない動きができる黒川ヒュッテ
当社のショールームは平屋づくりの建物で、「黒川ヒュッテ」と呼ばれています。水平に伸びる印象的な庇が、訪れる人をあたたかく迎えて入れてくれます。ショールームには、石のかたまりをイメージしたモダンなキッチンがあり、隣にはミーティングルームも備えています。
建物の外と内の境界線になっているのが、大きなガラスの引き戸です。狭いドアなど出入りがしにくいと閉鎖的な空間になってしまいがちですが、大きなガラスの引き戸であれば開放感があり出入りもしやすいです。外とゆるやかに繋がる、ゆったりとした雰囲気のショールームです。
黒川ヒュッテを訪れた人が、注目するのは人工大理石でできたアイランドキッチンです。アイランドキッチンの周辺は、十分なスペースが確保されており、車いすでもストレスを感じることなく移動することが可能です。行き止まりの壁や段差もなく、無理をして後退する必要がない回遊できるつくりは、車いすを使う人の体に余計な負担をかけることもありません。
さらにアイランドキッチンの前にコミュニケーションスペースが設けられているのですが、ガラスの引き戸を開ければサンデッキとフラットでつながり、内と外を自由に行き来できます。駐車場から玄関まではスロープでつながり、車いすでの移動も楽です。サンデッキには深い軒がかかっているので、雨の日に車いすで通っても濡れにくい設計です。
建物に入るまでの動線、室内での動きがスムーズであることはバリアフリー住宅の基本です。それは車いす利用者に限らず誰にとっても快適な家であると言えます。街に開かれたオープンスペースとして、家づくりに興味がある人が気兼ねなく訪れることができる場所です。
※バリアフリー住宅の実例「黒川ヒュッテ」 後編に続く