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愛知相続サブリース・老朽アパート研究所
2024/02/07 10:32
オーナーによる立退き交渉が非常に困難な7つの理由
1、オーナーの不動産知識と立退き交渉の経験不足
立退き交渉は不動産会社(サブリース会社)に依頼できないので、オーナーが直接入居者とやり取りする必要があります。ところが、普段から入居者と直接やり取りしているオーナーはほとんどいません。突然、オーナーから「退去して欲しい」と言われても入居者は納得しません。
2、オーナーが入居者に納得する「正当な理由」を説明ができない
法的には立退きにあたり入居者に「正当な理由」を説明し、納得してもらう必要があります。「老朽化したから。旧耐震だから。建て替えたいから。サブリース契約で儲からないアパート経営だから。相続人の妻や子供が相続したくないから・・・など」は「正当な理由」に該当しません。
3、オーナーは立退料を算定する専門家ではない
入居者に納得のいく立退料の算定根拠を提示し、説明することが難しいからです。納得したとしても、金銭面での新居の契約費用、引っ越し費用、慰謝料・迷惑料など入居者が希望する金額を提示できるとは限らないのです。
4、オーナーと入居者との交渉内容を正確な書面で残すことが難しい
立退料の内訳、立退き期日、敷金の返還明示、慰謝料・迷惑料の金額などのトラブルを回避するために書面で残す必要があります。
5、サブリース契約の場合、誰が入居者なのかわからないので交渉が難しい。
サブリース契約のアパート、マンションの場合、サブリース会社が入居者募集を行い、オーナーは入居者の年収や職業などの属性について一般的に知りません。オーナーが面識のない入居者とどうやって立退き交渉をするのでしょうか?
6、オーナーと入居者が立退き交渉でトラブルになりやすい
入居者にはお金に余裕がない人、連絡が取りにくい人、話に耳を貸さない人などもいるでしょう。
7、オーナーによる立退き交渉が決裂した場合、裁判による方法しかない
裁判になった場合、弁護士費用、裁判費用、高額な立退き費用、その上、時間もかかります。そして、裁判によって、必ず「正当な理由」が認められ、立退きが必ず認められるとは限りません。