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後東 博 ごとう ひろし

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事例・コラム

2024/07/16 17:33

アパート経営を台無しにする13の大罪と回避方法(14)

14、資産価値下落リスク
 アパート経営では、将来、資産価値下落リスクがあります。主な要因は、建物の老朽化、と土地価格の下落、収益の低下の3つです。
 建物については、築年数が経過し老朽化すると物件の資産価値は下落します。土地については人口減少による土地価格の下落が最も大きい要因になります。人口が減少するとその土地に対する需要が減少するため土地価格が下落します。人口減少以外にも駅から遠い、スーパーから遠い、学校から遠いなども下落要因となります。
 アパ―トのような収益物件は、「収益還元法」で物件価格(資産価値)を求めます。計算式は、次の通りです。
・不動産価格=収益(1年間の家賃収入-経費)÷期待利回り
従って、空室が発生すれば家賃収入が減少し、不動産価格が下がります。そして、資産価値が低下すると、アパートローンの返済に困って物件を売却しようにもローン残高が売却額を上回るオーバーローン状態になり、売るに売れない場合に発展する可能性もあります。
尚、サブリース契約アパートは、通常の物件よりも利回りが低くなり売買価格が安くなります。なぜならオーナーが受けとる家賃は、満室時に入居者支が支払う家賃より20%程度少なく、その上、サブリース会社の都合で家賃が下がるからです。そのため通常の物件よりも資産価値は下がります。
 物件価格は景気や金利の影響を受けます。不景気になると不動産に回せる資金が減少するため、地価や物件価格は下落します。例えば、1990年のバブル崩壊時や2008年のリーマンショック時には不景気になり、物件を購入する人が少なくなり、金融機関の融資に制限がかかり不動産価格は大幅に下落しました。

取るべき行動
(1)地価が将来一部上昇する可能性がある「富動産」や今後地価を維持できる可能性がある「不動産」でアパート経営する。
(2)人口動態調査や地域の開発計画調査を行ってからアパート経営する。