2025/08/29 09:53
今、大手のハウスメーカーは年間の戸建て建築棟数と展示場の数を減らして、住宅事業の縮小を図っています。その他のハウスメーカーについても、軒並み棟数を減らしているのが現状です。
そんな中で、年間の戸建て建築棟数を伸ばし、住宅事業を拡大している会社があります。
他メーカーの5年間の平均単価上昇率が15%以上となっている中、この会社は10.3%に抑えています。これは受注の主力になりつつある『セミオーダープラン』が影響していると言われています。
提供するセミオーダー型の注文住宅は、1000を超える間取りの中からお気に入りを選び、自分だけのこだわりをオーダーで加える独自の商品です。 実物を体感する展示場はなく、フルオーダーと比べると価格も抑えることができます。
「自由設計までではないけれど、暮らしに合った間取りや、設備・仕様にもこだわりたい」そんなセミオーダー(型式適合認定)に魅力を感じたユーザーとマッチし年間棟数を伸ばしたと言われています。
どのハウスメーカーも「自由設計」というキャッチコピーの家づくりから、セミオーダー(型式適合認定)や分譲住宅にシフトしてきています。昨今の物価高や人手不足などの影響により住宅価格が上昇し、少しでも価格を抑えたいという消費者の思いが反映されているのでは?と感じます。
『完全自由設計』『フルオーダー住宅』を建てようとした場合、1軒あたりの坪単価は250万円以上になると言われています。比較的価格を抑えられるセミオーダー(型式適合認定)でも、1軒あたりの坪単価は120~150万円です。(平均坪数で坪単価を算出)
好きな素材や間取りを一から選んで建てたい方、決められた選択肢から好みのものを選んで建てたい方、家づくりに対する考え方はさまざまです。
もし、『フルオーダー住宅』を建てたいとお考えの方は、ぜひ工務店も選択肢の一つに入れてみてください。
単純な坪単価〇〇万円ではわからない、満足度の高い“コスパの良い住宅”が叶うかもしれません。
住宅に求めるものが多様化していく中で、今後どのような方向にハウスメーカーが進んでいくのか、建築業界に携わる一人として注視していこうと思います。